Marlin Greene (1963~1968)
Marline Greene は、Dan PennがBenny Cagle and the Rhythm Swingsters の後に1958年に組んだバンド Mark V の初期メンバーで、同じく同バンドのメンバーDavid Briggsと共に、Dan Pennの一番古い共作者。
1957年から1963年にかけて、七枚のシングルを出しているが、以外な事に、基本はティーン・ポップス、一部ロカビリーというイケメンのアイドル歌手であった。その後、スタジオ・ギタリスト、エンジニア、プロデューサー、ソング・ライターとして活躍。中でもQuin Ivyと組んでPercy Sledgeの
When A Man Loves A Womanの全米一位のヒットを出した後、全米100位以内のヒット曲を13枚プロデュースする等マッスル・ショールズのソウル・ミュージックに貢献してきたかと思ったら、急にWayne Perkinsと組んでカントリー・ロックに目覚めたり、1974年頃には、音楽の世界から完全に足を洗って
現在は地球環境保全の活動に力を入れたりするカメレオンみたいな人物である。
Marlin Greeneとの共同作品は以下の12曲。
HAPPY FOR BARBARA (Dan Penn & Marlin Greene) ©1963 Screen Gems-EMI Music Inc. |
artists | albums | cover | original |
(Unknown) | ???? | 19?? | *** |
未だに未発表の曲。
I WON'T BE YOUR FOOL AGAIN (Dan Penn & Marline Greene) ©1964.6.22 Screen Gems-EMI Music Inc. |
artists | albums | cover | original |
Scott & Ginger | Single (Dot 45-16631) | 1964 | *** |
謎の男女デュオによる1964年のシングルのB面曲。ゆったりしたテンポのロッカ・バラード。どちらかというとMarline Greeneの趣味が強いかな。
MY FAR AWAY COW (Dan Penn & Marin Greene) ©1964.7.14 Screen Gems-EMI Music Inc.
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artists | albums | cover | original |
Abel (=Dan Penn) | Single (Crazy Cajun 518) | 1966 | 1966 |
あの悪名高きHuey P. Meauxプロデュースで、1966年、Dan PennがHuey P. MeauxのCrazy Cajunレーベルから"ABEL"名義で騙されてリリースしたシングル。著作権登録が1964年ということで、この時期に録音されたデモ音源を Huey P. Meaux が手に入れて
それに勝手にイントロの牛の鳴き声やサイケデリックな音をダビングして勝手にリリースしたのではないかと思います。レコードのレーベル面にはDan Pennの名前しかクレジットされていませんが、BMI.comのサイトではMarin Greeneの名前がクレジットされています。
Huey P. Meauxがどんなにひどい奴かはドクター・ジョンの伝記を読んでみて下さい。彼も被害者の一人です。是非、何も手を加えられていないオリジナルのデモ音源を
聴いてみたいものです。
感動的なソウル・バラード。正にDan Pennの書いた曲らしい曲。共作者はMarlin Greeneの他になんとGeorge Jacksonも。著作権登録が1964年となっている。Dan Pennのデモ音源ありそうだし、もしかしたらGeorge Jacksonのデモ音源もあるかも。
何故か、BMIのサイトでDan Penn & Buzz Casonというクレジットになっている。ありえない。Buzz Casonの書く曲では断じて無い。タイトルが似ている曲でAnother WomanというのがDan Penn & Buzz Casonの曲なので、どこかで間違えているのだろう。
Bobby Boseman、Candi Staton、Marcia Ball、そしてFame Studios Story 1961-1973 の中でUnknown Femaleとクレジットされていた女性歌手がMarjorie Ingram だということが最近解明されたようである。
いづれのカバーも素晴らしい。もっといろいろなアーティストに歌われてもおかしくない名曲である。
Dan Pennが自身でシングル・リリースする為に1965年7月、FAME Studioでレコーディングされた物。結局どこのレーベルからも発売されずお蔵入りになった。
The Drifters の 1965年のアルバム (I'll Take You Where The Music's Playing) に曲を提供した。
Dan Pennのテープをデモ・テープ代わりに聞かせていたと思われ、バックのアレンジ、歌い方、バックコーラス全てThe DriftersはDan Pennのオリジナルそっくりで
如何にオリジナルの出来がレベルが高かった事を証明している。
最初から女性が歌う事を前提につくられた曲。おそらくMarlin Greeneの奥さんのJeanie Greeneに歌わせる為にDan PennとMarlin Greeneが共作したと思われる。
従って、Jeanie Greeneが歌っているデモ音源が間違いなく存在する。結局Jeanie Greeneの録音はどこのレーベルからもリリースされずお蔵入りになった。同時期
FAMEスタジオでバック・シンガーをやっていたSusan ColemanがRemmixからシングル・リリースしてカバーした。レーベル面ではMarlin Greeneの名前しかクレジットされていないがB.M.I.のサイトで調べると
間違いなくDan Pennも共作している。軽快なリズムのソウル・ポップス。尚、このシングル、ソウル・マニアが結構探していて、なんとブートレグが出回っているほど。
マトリックスを見れば正規盤かブートレグかわかる。Susan Colemanは他にSusie Dotson、Susie Pilkingtonという名前を使う事がある。
ONCE MORE WITH FEELING (Dan Penn & Marin Greene) Screen Gems-EMI Music Inc. |
artists | albums | cover | original |
Jeanie Fortune | Single (RCA 47-8704) | 1966? | *** |
Jeannie GreeneがRCAからの四枚目のシングルとしてJeanie Fortune名義で出したシングルのA面曲。ちょっと聞くとシュープリームスかと
思ってしまったのは僕だけか。前3作がソウルというよりティーンズ・ポップス寄りだったのに対して本作からソウル感が増したような感じがする。
PROBLEM CHILD (Dan Penn & Marlin Greene) ©1966 Screen Gems-EMI Music Inc. |
artists | albums | cover | original |
(Unknown) | ??? | 19?? | *** |
未だに未発表の曲。
一番最初にカバーしたのは、1969年のPercy Sledgeだが、翌年の1970年にカバーしたZ.Z. Hill の Quinvyレーベルのシングルは入手困難な事も加えて、ソウル・ファンの
マスト・アイテムになった。圧倒的な感動のカントリー・ソウル・バラード。作曲者にはMarline Greeneだけでなく、妻のJeannie Greeneの名前もある。
Z.Z. Hillのカバーが余りに素晴らしかったので、この後この曲をカバーしようというアーティストが現れない。Z.Z. Hill自身はSwamp Dogの力を借りて1971年に2nd version、3rd versionのレコーディングを出している。
YOU LEFT ME STANDING IN THE RAIN (Dan Penn & Marlin Greene) ©1967.5.2 Screen Gems-EMI Music Inc |
artists | albums | cover | original |
(Unknown) | ??? | 19?? | *** |
未だに未発表の曲。
YOU BETTER NOT PARK IN THE GRAVEYARD (Dan Penn & Marlin Greene) ©1967.12.16 Screen Gems-EMI Music Inc |
artists | albums | cover | original |
(Unknown) | ??? | 19?? | *** |
未だに未発表の曲。
入手出来ていないので、曲調に関するコメント出来ません。Mike Shane盤の方はDan Penn & Spooner Oldhamとクレジットされ、Glen Barber盤の方ではDan Pennの単独クレジットとなっています
が、BMI.comによると間違いなくMarlin Greeneとの共作となっています。