Eddie Braddock (1969~1970)
Stax Records の宣伝部長を務めていた人。妻はJerry Lee Lewisの妹で歌手のLinda Gail Lewis。どのような経緯でDan PennがEddie Braddockと知り合ったかは全く不明。
Beautifull Sound Studio, Beautifull Label, Beautifull Production をDan Pennと共に経営していた。
Eddie Braddockとの共同作品は以下の三曲。
SKIN (words : Dan Penn music : Eddie Braddock) ©1969.9.25 Screen Gems-EMI Music Inc. +(Dan Penn) |
artists | albums | cover | original |
Brother Lee Luv (=Dan Penn) | +Single (Beautiful 1001) | 1969 | 1969 |
Dan Penn | +Nobody's Fool (1973) | 1969 | 1969 |
アルバム、"Nobody's Fool" の最後の曲として有名な、Dan Pennの作品の中でも、最も異色作。"BROTHER LEE LUV"という、分けわからない名前で、Dan Pennが新しく
作ったレーベルBeautifull Labelから1970年にリリースされた。(Beautifull 1001)・・・とずっと思っていた。しかし最近、この曲が著作権登録されたのが1969年9月25日であることが判明した。
著作権登録は曲を作っただけではされない。登録するのは何らかの形で世にでる時なので、この曲のリリースは1969年9月25日と推測される。
ちなみにBeautifull LabelからCargoeの Feel Allright (Beautifull 101)がリリースされたのもずっと1971年だと思っていたが、これも1970年のようだ。
兎に角、Beautifull Labelから最初にリリースされたのは、"SKIN"(Beautifull 1001)で間違いないようだ。
作者はDan Penn のみとなっているが、正確には Words: Dan Penn Music: Eddie Braddock とあるべきだ。この曲ができたいきさつはレコード・コレクターズ 2000年 4月号 のインタビュー
の中に詳しく書いてある。鞄の中に偶然あった、Eddie Braddockの作った伴奏だけのテープを再生してみたら、ステレオの半分が逆再生になって再生された音にインスパイア
されて、そこにDan Pennが詩を書いた作品で、歌というより語り、語りというより演説といった方が正しい。
詩の内容は人種問題で、マーチー・ルーサー・キング牧師、又はケネディ大統領の演説のように聞こえる。
"I'M WHITE YOU'RE BLACK WE'RE BROTHER" というような未発表曲もDan Pennは書いており、人種問題は永遠のテーマなのだろう。
"BROTHER LEE LUV"名義で、Beautifull Labelから1969年9月25日にリリースされたシングル (Beautifull 1001) のB面で、
Dan Penn の語り無の、カラオケ曲。なおかつフルバージョン。クレジットはEddie Braddockのみだがあえてこのリストに載せた。ステレオの半分が逆再生になって再生された音というのが
よくわかる。4トラック、ステレオのテープレコーダーで録音されたテープを2トラック、モノラルのテープレコーダーで再生すると、こういうことが起きる。
昔オープン・リールのテープレコーダーを持っていた事のある人なら分かると思う。
アルバム、"Nobody's Fool" の冒頭のタイトル曲、"Nobody's Fool"は1970年に Happy Tiger からシングル (HT-538) のA面としてリリース
されたが、B面に収録されていた曲が"BUCKAROO BILL"。
この曲は"Nobody's Fool"には収録されなかったが、ちょっとバックが単調かな。曲は悪くない。イントロから入ってくるSoprano Saxがいい味を出している。
後半、語りとも歌ともわかないような歌い方が、気怠い感じで個性的な曲である。
2002年に、EMI Recordsからリリースされた The Sound of The City: Memphis というコンピレーションアルバムに収録されている。